さらに、船の中央部においては、縦曲げモーメントによる座屈が問題となるから、四辺支持の圧縮を受ける防撓板とみなし、縦曲げ応力の実績を考慮して座屈応力が5kgf/mm2となる板厚t3を求める。
ただし、横構造方式の場合は、縦構造方式と同等の座屈強度になるように、横置梁間に縦防撓材を心距以下に設けることを義務付けることにした。
したがって、船の中央部の上甲板の厚さについては、σy=13(kgf/mm2)として、t1,t2及びt3を比較計算した結果、t3による値が最も大きくなったから、t3に基づいて規定した。本来から言えば開口側線外と開口側線内を区別して規定すべきであるが、基準を単純化するため、その区分をしないこととした。
なお、横構造方式の場合の縦防撓材の寸法は、縦通梁の規定の算式に準ずるものとする。
一方、上記以外の船首尾部の上甲板の厚さは縦曲げモーメントによる座屈強度は問題ないから、t3については考慮せずt1及びt2に基づきσy=13(kgf/mm2)として比較計算した結果、t2による値が大きいからt2に基づき規定した。
船首楼甲板の厚さは上甲板の厚さに準じる。その他の船楼の甲板については、t1を計算する算式の甲板荷重Pを0.75Pとして計算した値とt2とのうち、大なる値以上とする。
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